交通事故

★弁護士に依頼する必要性

 不幸にして交通事故に遭われた場合には、発生した損害について、賠償金を支払ってもらうために加害者に対し請求をする必要があります。もっとも、通常は、加害者を含めたドライバーは任意保険に加入していることがほとんどですので、加害者の加入している保険会社が賠償額の交渉を担当することになります。

 とはいえ、ケガの治療を受けながら保険会社とこの交渉も行うのは、非常に大変です。また、保険会社との交渉は、専門知識に差があるため、なかなかご自身の言い分をきちんと主張できないことが危惧されるうえ、ほとんどの場合、提示されるのは裁判所が認定する金額より低額です。

 そこで、交通事故の損害賠償請求の交渉については、弁護士へのご依頼をお勧めいたします。弁護士が事故の内容やケガの状態をもとに適正な賠償額を算定して交渉し、折り合わなければ加害者へ訴訟を提起いたします。


★後遺障害(後遺症)

 後遺障害とは、交通事故に遭って適切な治療を受けたにもかかわらず、症状が完治せずに将来においても回復の見込めない状態となったことをいい(この状態を「症状固定」といいます)、それにより、今後の労働能力の喪失を伴うことを意味します。

 後遺障害の等級は1級から14級まであり、ご自身に残ってしまった後遺障害に合致した等級の認定を受けなければ、適正な金額の損害賠償を受けることはできません。そこで、後遺障害の等級認定に疑問がある場合は、弁護士にご相談されることをお勧めいたします。


★弁護士費用特約

 あなたが交通事故の被害者の場合、あなたやご家族の自動車保険に「弁護士費用特約」がついていれば、着手金や成功報酬といった弁護士費用のうち、300万円までは、保険会社が支払ってくれます(一般的な特約の場合)。

 つまり、弁護士費用の合計が300万円以内であれば、弁護士費用をご負担することなく弁護士に依頼し、示談交渉や裁判を進めることができることになりますので、交通事故に遭われた際には、保険の内容をぜひ確認してください。